コーポレートガバナンスとは、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速な意思決定を行うための企業統治のことです。
具体例で見てみましょう。会社に出資しているのは株主ですが、株主は経営者に経営を委ねているというのが、現在の株式会社のあり方です。この会社において、経営者が自分にとっては都合がいいけれど、株主には損害を与えるような行動を取ったとします。
より具体的には社長個人がSDGsの活動に注力しすぎて、会社の経営が疎かになってしまい、当期純利益が著しく減ってしまうというようなケースが一つ挙げられます。
これを阻止するために、例えば社外取締役という立場の人たちを会社に迎え入れます。もし社内取締役しかいないと、社長の息のかかった人しかおらず、社長の暴走を止められない場合が考えられるからです。
このように社外取締役を入れたり、社外監査役などを入れるなどして企業の運営を適切に行なっていくための取り組みをコーポレートガバナンスと呼ぶのです。
JPXが公開しているコーポレートガバナンス・コードを見てみましょう。
全てを説明すると長くなるので詳しくは上記リンクをみていただきたいですが、5つの原則というものがあるので、これを紹介しておきます。いずれ経営に携わるのであれば知っておくべきでしょう。
- 株主の権利・平等性の確保
- 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
- 適切な情報開示と透明性の確保
- 取締役会等の責務
- 株主との対話
政府によれば「持続的成長に向けた企業の自律的な取組を促す」ことが目的のようです。
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Principles of Corporate Governance